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黒子のバスケ*Short Stories3

第2章 Happy New Year! 2014*氷室*


「ねぇ、。明日のデート、初詣に行かない?」

大晦日の夜、辰也からの電話。

当然寮で生活している辰也とは一緒に年越しの願いは叶わなかった。

そんな辰也からの願ってもないお正月イベントのお誘いを断るわけがなかった。

「うん、もちろん!」

「良かった。日本のお正月っていうのをちゃんとやりたくてさ。もし良ければ初詣の作法とか俺に教えてくれない?」

「わかったよ。任せて!」

とは言ってみたものの、私も今まで適当にしかお参りしたことがないので、電話の後ネットの力をお借りして参拝のマナーを調べ尽くした。

そして迎えた元日の午前中、家の近くにある小さな神社を辰也と訪れた。

「アメリカではどんなお正月だったの?」

「うーん…。もう年越しからカウントダウンで大騒ぎして、その流れでNew Year's Dayだったからね…。」

その言葉で思い浮かんだのは、ニュースなどでよく見るニューヨークのカウントダウンの賑やかな様子だった。

「なんか楽しそう!」

私の言葉に辰也は少し困ったような表情を浮かべた。

「楽しいには楽しいけど、俺は日本のこういう落ち着いたお正月も風情があって好きだな。」

「そうなんだ…。あ!辰也、道の真ん中は神様の通り道だから端歩かないと駄目らしいよ。」

「へぇ…。今日は先生に色々教えてもらわないと。」

無理やり勉強したのバレてるな。

だって辰也が、面白そうにクスクス笑ってる。

「からかわないで!」
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