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黒子のバスケ*Short Stories3

第42章 太陽と月*小金井*


「と小金井くんってさ、タイプ正反対だよね。」

「それ私も思った!が小金井くんのこと好きだって言った時、ちょっとびっくりしたもん。」

とある昼休みに、ふと友達がそんな一言を溢してきた。

「うーん…私もそう思うけどねぇ。」

確かに皆が言うことはその通りで、私と慎二は真逆の性格だと思う。

慎二は例えるなら「太陽」とか「向日葵」とかがぴったりで、周りをぱっと明るくするムードメーカー。

対して私は自分の気持ちを表現するのが苦手で、一歩引いてしまうタイプ。

だから自分の気持ちに気付いても中々伝える勇気を持てずにいた。

そんな中で慎二が気持ちを伝えてくれたことは本当に救いだったし、とても嬉しかった。

そういえば、慎二は私のどこを好きになったんだろう。

聞いたことなかったな。

「!」

振り返ると慎二がパンを頬張りながら、机の上にミルクティーが置いた。

「購買行ったら安かったから買ってきちゃった。」

「あ…ありがとう。」

偶然か必然かわからないけど、私が前に好きだと言った銘柄のもので笑みが零れた。

「今日委員会があるから、帰り終わるの待ってていい?」

「え!いいの!?やった!練習終わったら即迎えに行く!」

「じゃあ待ってるね。」

うん!と元気がいい返事をするとすぐに、慎二は踵を返した。

「水戸部ー!聞いて聞いて!」

水戸部くんのところに嬉しそうに走って行ったあたり、今日の待ち合わせを報告しに行ったのかな。

嬉しい時は思いっきり喜んで、悲しい時は思いっきり泣くし、拗ねている時も思いっきり唇を尖らせる。

そんなわかりやすいところ、ちょっと羨ましい。


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