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黒子のバスケ*Short Stories3

第33章 今日からまた始めよう*宮地*


想いを言葉にすると、は顔をみるみる赤くして、ぱっと目を見開いていた。

あ、この顔。

あの時俺に見せた顔と同じだ。

でもあまりにも男として意識されていない行動が胸に引っかかっていた。

「…お前はどうなの。正直俺のこと男として見てねぇだろ。」

「そんなことない!…少しでも清志の側にいたくて部屋にお邪魔したりしてるんだから。」

「普通男が着替えてたら恥じらって避けるだろ。」

「だって昔から見慣れてるのに、今更恥ずかしがってたら意識してるってバレちゃうじゃん!」

顔を赤く染めたまま弁解する姿が「可愛い」なんて思ってしまう。

「…お前変わったよな。」

「え?…清志の方が変わったよ。」

自分の変化には疎いのか首を傾げながら、今度は俺のことを指摘しだした。

「どこがだよ。」

「背も伸びたし、急に大人っぽくなるし、清志のこと格好いいって言ってる女子も見かけるし…。」

「変わったつもりねぇんだけど。」

「…他の子にとられちゃうんじゃないかと思った。」

ぽそりと溢したその言葉を俺は聞き逃さなかった。

お互いに同じ不安を抱えていたんだと思うと、ふっと心が軽くなった。

「…じゃあ、幼なじみ止めようぜ。」

「え?…何で!」

「勘違いすんな。お前が俺の彼女になるってこと。」

今日からまた始めよう。
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