• テキストサイズ

黒子のバスケ*Short Stories3

第28章 次の春こそ貴方の元へ*今吉*


「、またここ間違えとるやん。さっきも同じような問題でつまずいとったやろ?」

「え…あっ!本当ですね…。」

「前の問題の時のメモちゃんと見返してみ?復習せんと二の舞やで。…じゃあ復習したら、次このページ満点とれるまで頑張りー。」

問題集を解きながらうんうん頭を悩ませるブレザー姿の私と、本を読みながらコーヒーを啜る私服姿の彼。

お互い学校が終わった後、時間が合えばこうして彼に勉強を教わっている。

先に卒業して一足先に大学生になった彼は、何だか急に大人びて置いていかれたようで少し寂しかった。

「制服姿見ると、やっぱ若いって思ってまうわ。ワシも年やな。」

「一つしか変わらないじゃないですか…。私だってもう18ですよ?大人っぽくなったと思いません?」

「いつも見てるで変わったかなんてわからへんわ。…手止まってるでー。はよやり?」

やっぱりそうも簡単に褒め言葉はもらえない。

彼はそんなに甘くないのだ。

雑談もそこそこに問題集に目線を落としてみるけど、毎日毎日勉強でさすがに疲れてきた。

「…浪人しちゃうかも。」
/ 266ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp