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黒子のバスケ*Short Stories3

第26章 恋人初心者*日向*


朝、目が覚めて携帯を確認するのが日課。

「おはよう。これから朝練行ってくる。今日寒いから風邪引かないようにしろよ。」

彼からのメッセージを見て、ふっと笑みが溢れた。

マフラーにタイツに耳当てをして外に出れば、ほんとだ。

今日はいつもよりもずっと寒い。

思わず携帯を取り出してメッセージを送った。

「朝練お疲れ様!順平のおかげで、今日はもこもこで暖かいです(*^^*)また後でね。」

教室で友達と話していると、朝練から帰ってきた彼が教室に入ってきた。

目がぱっと合ったから、離れていたけど声には出さずに笑顔で「おはよう」と伝えた。

彼はちょっとだけ笑って頷いて、友達の輪に混ざっていった。

お昼ご飯も私はクラスの友達と、彼は部活のメンバーと当然のように別々。

すると友達がお弁当をつつきながら、私に疑問符を浮かべてきた。

「、本当に日向くんと付き合ってるの?」

「うん。そろそろ1ヶ月くらい。」

「それにしては、全然一緒にいないよね?」

「だって向こうは部活忙しいし、そもそもずっと友達だったし、付き合ってるからっていきなり変わったらおかしくない?」

「まぁ、二人ともベタベタくっつく感じじゃないけど…。」

「でしょ?メールとか電話はしてるし、学校でもちょいちょい話してるから大丈夫。」

私たちの関係は付き合い始めてからも、こんな付かず離れずの関係。

変わったことといえば、毎日のメールが習慣になったことと、お互い名前で呼ぶようになったことくらい。

友達だったから、意外と照れ屋な彼が必要以上にベタベタされるの苦手なのはわかってる。

だから、寂しい気持ちを押し殺して、適度な距離感を保つのだ。
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