• テキストサイズ

黒子のバスケ*Short Stories3

第21章 届け、この想い*日向*


「いい加減に今年こそは言いなさい!」ってリコに叱咤激励されて、バレンタインというイベントの力を借りて伝えることにした。

柄にもなくブラウニーなんて作ってみたりして、どうにも今日は落ち着かない。

中学の時からずっと好きだった。

口は悪いけど面倒見が良くて何だかんだ優しい彼。

面倒くさそうにしてもいつも助けてくれて、落ち込んだ時も不器用な言葉で励ましてくれた。

中2から2年間の片想い。

リコと私、日向と伊月。

この4人でいられる居心地の良さを崩したくなくて。

一歩進んでしまって、もし同じ気持ちじゃなかったら、もう傍にいられなくなる。

でも他の女の子と仲良さそうに話しているのを見ると胸が苦しくなるし、傍にいればもっと触れてみたいなんて思ってしまう。

「リコ…やっぱ無理だよ!今さら言えないって…。」

「何言ってんの!こういう時じゃなくちゃ、あんた絶対言えないでしょ?」

「そうだけど…。」

昼休みにリコとご飯を食べながら、後ずさりする気持ちを立て直してもらっていた。

「…lHから結構隠れファンが増えてるらしいわよ?…、横取りされてもいいの?」

「それは嫌!」

首を思い切り横に振ると、後ろから聞き馴染みのある声が聞こえてきた。

「何が嫌なんだよ。」

/ 266ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp