第3章 Happy New Year! 2014*黒子*
高校生になったということで、友達と初めて一緒に年越し初詣に来た。
少しだけ大人になったような気分で、新年を迎える賑やかな雰囲気を楽しんでいた。
すると人混みの中に一瞬見えた姿に、とくんと胸が高鳴った。
え?嘘でしょ?
まさかこんな偶然があるなんて。
もう一回確認してみたら、そこにはやっぱり彼がいた。
「、どうしたの?ボーッとして。」
「…黒子くんがいる。」
「え?どこどこ?」
友達二人が私が見ていた方向を探しているけど、姿がわからないみたい。
確かに元々は影が薄いと言われている彼を、この人混みの中で見つけるのは至難の技かもしれない。
私にはまるで特別なオーラに包まれているみたいに、はっきり見えるんだけど。
「あ、本当だ。…、声かけてきたら?」
「え、でも…。誰か待ってるかもしれないし…。」
「それでも新年の挨拶くらいしてきなよ!話したいでしょ?」
それは、もちろん。
だってこんなチャンス滅多にない。
友達の後押しを受けて、私は黒子くんの所へと向かった。