第12章 ✽欠け落ちる

「腕の傷は治ってきました、けれど……ひゃぁっ。ああ、安室さん！？」

　ペロッと舐められた腕にびっくりしてぎゅっと胸が締め付けられた。ご丁寧に傷痕が残っている部分を舐めてくる。そんな行為に何だか色気がありぶるぶると体が震えてきては、安室さんに訴えた。


「いや、舐めてほしいのかと。」
「そ、そういうわけじゃなくてっ……あっ。」


　舐め終えたと思えば、キャミソール上から胸を掴まれては突起に当たりだらしない声が出てしまって凄く恥ずかしい。


「んっ……。」
「どこか触ってほしいところ、ありますか？隅々まで見たい。」


　じれったい。いい感じに突起にちょっと触れるだけで他は撫でたり揉んだりしてくる。悪い男だ、私に言わせようとしてくる。しかしながら、それが興奮剤になりもっときちんと触ってほしい。


「さ、触って……。んっ、ちゃんと。」
「どこですか？」
「ち、乳首とか……？ひゃっ！」

　待ち望んでいました。と言う勢いで摘まれて体がビクッと動いた。そして、バッとキャミソールをあげて地肌を触られては舐められたり、揉んでみたりなど色んなことをされて腰が揺れているのを自分でも分かる。


「あっ…んあ。き、気持ちいいぃ…。」
「っ！本当に煽るな。」


　ぐちゅっとキスよりも大きな水音がして下に違和感を感じだ。すると急に指が入ってきて情けなくも大声を上げてしまった。


「ここも気持ちが良いだろ？」
「やっ、やら、きゅ、うに！あっ！」


　ぴちゃぴちゃと鳴る音が響き渡る中、花心に触れられると体がおかしくなったように頭の中が真っ白になる。安室さんが安室さんじゃないように見えた。
何度も何度もイッているのに彼はやめてくれない。
「ビショビショだな。」と独り言のように呟いた安室さんは私に軽く口付けをした。


「我慢出来ない、体から力を抜け。」
「んあ、や、……こ、こわい。」


「怖くならない為に、力を抜いてほしいんだ。
力を抜かなかったら怖くする自信がある。」


　名前、呼びたい。安室さんじゃない口調にびっくりしながらも名前を呼ぶために口を開いた。



「れ、零……。あぁっ！！」
「なんで、今それを呼ぶんだ！」


　零……？誰だ、もしかして今私、最低な事をした？？