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【名探偵コナン】求めた先に。【完結】

第9章 崩れていく




「起きて、起きて。」


 百合ちゃんの焦ったような声が聞こえてきたので、目を覚ますとそこはBARではなく古びた工場の中みたいなの柱に縛られていた。
隣に居た百合ちゃんも縛られている。ここは一体どこだろう?



「ゆ、」
「しっ、静かに。お酒飲んでいたら、雪花が眠っちゃってそのまま家に帰らせようとして……気づいたらここにいたの。」


 うそ……!周りを見ると誰もいなくて百合ちゃんと私しかいないように見える。
どうしよう、どうやって逃げ出そう?なぜ、捕まっているの?まさか、追われていたのに捕まった!?
 進もうとしても、縄が強く結ばれており進めない。逆にお腹を自ら締め付けているようだった。


「どうしよう、百合ちゃん……。」
「どうしようって。どうしようも出来ないわ。あと、泣かないで。」


 不安で押しつぶされそうになり、目には涙が溜まってくる。しかし、泣かないで。と言われたので目尻に力を入れていると足音が聞こえてきた。



「おぉ、こいつらが俺の元カノてやつか?」


 知らない人が私達を見てにやにやと笑いながらこちらへ来た。いや、嘘。知っている。
驚きが隠せずに口が開いたまま閉じられなくなった。なんで捕まったはずじゃないの?



「久しぶりだな雪花。」
「なんでここにいるの!?」


 私達の前に立っていたのは、辛い思いをし苦しめられた元彼が日本では見られないテレビでしか見たことがない銃を向けていた。
捕まったはずじゃないの……?その疑問がくると共に、震えが始まりポツリと涙がこぼれる。 
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