第2章 ※救済【サンカク。‐case3‐】※
こういう関係を期待していたからって、恥じらいを失った訳じゃない。
恥ずかしいものは恥ずかしい。
そんな私の心情も知らず、今目の前にあるリエーフの裸体。
あっさりと下まで脱いでから、私のジーンズを下着ごと掴んできた。
胸を隠したままでは大した抵抗も出来ず、そのまま脱がされる。
それも無造作にベッド下に投げた手が次に掴んだのは、私の手首。
「ほらほら、いつまで隠してるんだ?俺のも見たんだから、ゆえさんも見せろって!」
引っ張る力に負けて、胸から腕が離れた。
「嫌じゃないって言ってたのに、今更止めるってナシだからな」
こんな事を言われたら、もう隠すなんて出来ない。
リエーフの手が、胸の膨らみに触れた。
感触を確かめるように揉まれ、親指の先が先端を弾く。
「…ふっ、あ!」
ピリピリと背筋を上がってくる快感に思わず声が漏れた。
「もっとヨくしてやるからな」
リエーフが満足そうな顔が近付いて、唇を重ねてくる。
すぐに離れて、今度は胸へ口付けが落とされた。
何度も何度も、柔らかい部分に触れては離れる唇。
チュッと音が鳴る度に、皮膚がチクりと痛む。
恐る恐る目を向けると、肌に赤い印が刻まれていた。