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【ヒロアカ】自己犠牲ヒーロー

第1章 犬も歩けば棒に当たる


シェイドは川から離れて、警察に連絡をした。
現状を的確かつ簡潔に。
連絡を終えたシェイドが川に目をやると、

『………………え?』

ベトベトがあちこちに散乱していた。

『デ、デクさん!!何をしたんですか?!』

シェイドがデクの元へ駆け寄ると、彼はしっかり答えた。

「あの敵は物理攻撃が効かないんだ。だから僕のパンチの威力で風圧を起こして、吹き飛ばしたんだ」

噂は聞いていたが、まさかそこまでとは。
シェイドが驚愕していると、パトカーの音が聞こえてきた。
案外早い到着を果たした警察によって、ヘドロ敵は回収された。





『あ、ここまででいいです』
「そう?じゃあ、気をつけて帰ってね」
『はい。えと、送っていただき、ありがとうございます』
「どういたしまして」

笑顔で別れた直後、デクがこちらに戻ってきた。
どうしたのかと思って待っていると

「そいえば、君に名前を聞いてなかったよね?もしよかったら教えてほしいんだ」

なんだそう言うことか、と思ったシェイドはしっかり答えた。

『私はシェイドと言います。今日からこの町で事務所を構えたヒーローです』

デクは予想通り驚いた。

「君もヒーローだったのか!ヒーロースーツ着てないから気づかなかったよ!」
『今日来たばかりなので、流石にスーツでウロウロできません』
「そ、そうだよね。あー、だから初めて会った時のあの動きにキレがあったんだね。並みの人間じゃ真似できないよ」
『……デクさん、そろそろ帰りましょう』
「そうだね。もしまた会えたら、声掛けてもいいかな?」
『もちろんです』




事務所に戻ったシェイドはソファに寝転ぶと、そのまま眠った。
そして、彼女が次に目を覚ますのは午後9時過ぎである。
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