第3章 根掘り葉掘り
非常階段を降りて、事務所兼住居に戻ったシェイドはベッドに入るとすぐに寝た。
現在時刻は午前4時30分過ぎ。
シェイドは俗に言う昼夜逆転の生活をしている。
しかし彼女の体質上、1日4時間程度の睡眠でも充分である。
だからこそ、彼女は昼までには起きなければならない理由がある。
それは、オフィスビルの清掃だ。
シェイドの本職はヒーローなのだが、彼女は人助けや敵退治で生活はしたいとは思わない。
故に、副業が必要不可欠となってくる。
そこでシェイドは、いとこが副社長として経営するオフィスビルの清掃員として働く事にした。
事務所の場所を提供してくれた方々への、せめての感謝の気持ちと生活費を稼ぐ事を目的とした副業だが、いとこが嫌な顔せず社長に話を通してくれたおかげで、無事シェイドは、昼間はオフィスビルの清掃員として、夜間はヒーローとしての仕事を全う出来るようになった。