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夢操り屋 凛 第三章

第1章 綺麗な先輩。


今日も、浩二君はいつもと変わらず
部室の窓際で、本を読んでいる。

前回の相談の後、一人ドキドキしていた私…
ドキドキさせられたあの空気が嘘のよう…。

…えっ…それはそれで…なんかムカツクんやけど…

小林さんと田中さんの二人による
『思い出の花』探しは、まだ続いているって聞いた。

(もう無くなってたら嫌やなぁ…)

見つかって欲しい…そんな毎日を過ごしていた。

何にも変わらない午後…
いつもと同じ午後…

いや…あるな。変わった事…。
今まで意識してなかったのに、前回の相談以来、
浩二君をチラ見してしまう私の…行動。

意識し出すと、ちょっとした仕草や行動すら
格好いいんじゃないかと思ってしまったり。

…いやいや。今の無し!!
あかん。あかん。ほんま何考えてるんよ…私。

一人頭を抱えていた私に、

「なあ、凛。お前、なんなん。さっきから
 一人で、挙動不審すぎ。おもろすぎやし。」

いつから見られてたのか…笑われてるし。

…とにかく、平常心。
まだ、めっちゃ気になる程じゃないし。
まだまだ、余裕やし。

…なんて、自分に言い聞かせていた。



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