第2章 聖騎士の剣
「このままじゃ、水だけじゃなくグルートも全滅しちまう!」
「うぅ…」
「そうなれば、バーニャのエールは…………くそ‼︎」
エリザベス
(じゃあ、さっきの悪寒は…)
恐らくエリザベス王女が感じたのは、この剣が纏う魔力だったんだろう。
イヴェレット
「聡い子だ……」
ホーク
「ん?何か言ったか?」
イヴェレット
「ただの独り言だよ。気にしなくていい」
ホークは首を傾げた後、視線を前に戻した。
まぁ、別に聞かれた所で問題はないんだが…
村長
「村の者には言いにくいが……この村は、もうお終いじゃよ」
エリザベス
「そんな…」
村長
「聖騎士様の剣を抜けるとしたら、聖騎士様のお力しかない………」
魔力の弱い人々にとって、聖騎士の力とは恐ろしいものだ。
イヴェレット
「たかが剣一本で、村を廃するか……」