第1章 知られざる大罪
イヴェレット様はソファまで戻ると、また横になられました。
イヴェレット
「そういう訳で、今の私は血に飢えていない。美味い食事とワインがあれば、充分に生きていけるのさ」
エリザベス
「そうなんですね…」
話が終わり、部屋の中は静かになってしまいました。
エリザベス
「………」
まだ…聞きたい事があるのですが……
イヴェレット
「そろそろ明かりを消そうか」
エリザベス
「!は、はいっ」
イヴェレット
「?…まだ私が怖いかい?」
エリザベス
「いえ、違います!少し考え事をしていたので…」
イヴェレット
「そうかい。それじゃあおやすみ、王女様」
エリザベス
「おやすみなさい…」
私がベッドに入って間も無く、ソファの方から寝息が聞こえ始めました。
エリザベス
「………」
いつかまた、知りたかった事を…ちゃんと聞いてみたいと思います。