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神殺し事件が起き日からーー

第2章 オーケアノスの神殿


「そんな武器が童女に当たると思うとるのか!」アールが投げた鎌を軽々と避ける〈エーレクトラー〉
「当たらないことぐらいわかってるよ」影の形を変えながら〈エーレクトラ〉の槍攻撃を全て躱すアール…一体、何を狙って…私はマントのフードを被った。

「我が娘〈エーレクトラー〉よ…いつまでそんな奴に手こずっているつもりだ?」〈オーケアノス〉が椅子から立ち上がり呆れたように言葉を発する「そんな奴吾の娘なら数秒でやれるであろう…やれやれ…」
「も、申し訳ございません父上様…すぐにー。」グサッ 何かを刺す音がした…え?〈オーケアノス〉が実の娘〈エーレクトラー〉を貫いた?…私はその光景を見ながら軽く震えた。
「ゴハッ…父上…さ、ま…」ドサッ 前に倒れる〈エーレクトラー〉
「時間を掛け過ぎだ…」自分の手に付いた〈エーレクトラー〉の血を拭き取る〈オーケアノス〉…あんなの、父親じゃない…私は怯えながらも〈オーケアノス〉を睨んだ。

「お前さ~大胆だよな~実の娘自分の手で貫いちゃうんだもん。それでも…父親なのか?」ニタァっと笑いながら〈オーケアノス〉を煽るアールは私の心を読んだように思えた。
「フンッ…吾は早く貴様と勝負したかったんだ。」そう言って〈オーケアノス〉は透き通った海の色をした三本槍を取り出し身構えると「さぁ、始めようぞ」そう言いながらアールの真正面まで迫る。
「ッ…危ねぇなぁ~」次々と繰り出される〈オーケアノス〉の攻撃を全て躱すアール…なんで、武器を取り出さないの?…私は不思議に思いながらもただ黙って見ていた。

ギンッガンッ 一定の距離でアールは動きを止めて不気味に笑を浮かべ「タイムアップだ…〈オーケアノス〉お前との戦い楽しかったぞ。」そう言うと影から何かが出てきた…鞭、違うただの鞭じゃない…《仕込み鞭》だ!…私はアールが取り出した意外な武器に驚いていた。
「なんだ、その弱そうな武器は?もしや、諦めよかったか?」アールを煽るように喋る〈オーケアノス〉
「いや~武器に迷ってたけどこいつを試すいいチャンスだから取り出したんだよ~」仕込み鞭を床にビシビシと叩きつけながら少しずつ〈オーケアノス〉に近づくアール。

シュッズバッ 仕込み鞭が猛スピードで〈オーケアノス〉の横をすり抜けると同時に何かを取った様な音もした…「…うわぁ!」突然〈オーケアノス〉が声を上げる…
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