第14章 月見草 ~人の心~
「やはり倉庫での一件は貴方でしたか。
あれが貴方の仕業ならどうせここに来ると
踏んでましたけど聞かせてくれませんか。
僕達を助けた了見を
あんな危険を侵さなくても奴らの情報を盗み聞きくことは出来たはずですよね。
………それとも誰かに頼まれたとか?」
安室の瞳が一瞬揺れたのを赤井は見逃さなかった。
ふっと笑みを浮かべて目を閉じてすぐに開く
その仕草を見て安室は悟った。
「彼女が話していた相手はやはり…貴方だったんですね…」
安室と最も近づいた時に嘲笑うような笑みを薄く浮かべて嫌味ったらしく言い放つ。
「…………わざわざこんな所までおしゃべりに来たのかな?」
その言葉に眉を寄せたがすぐに笑みを浮かべて
「えぇ。FBIに手をひけと言いに来たのですよ。キュラソーも…彼女にも。」
「いやだ。…と言ったら?」
いつの間にか不敵な笑みを浮かべる赤井に安室は
「力づくで…奪うまで!!」
と叫び拳に力を入れ構え走り出した。
「引け!!赤井秀一!」