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この恋の騙し方/安室

第12章 月見草




「ではお願いします」

「はい。承りました!」

つなぎにキャップ姿のが笑顔でお辞儀をすると
後ろにいた男性も同じようにスタッフに挨拶をした。


東都水族館
観覧車内部の階段を上がって行く


男性と2人っきりになったはため息をついた。

「はぁ…。専門外って大変ね…。」

「ははは。では私は私の仕事を」

男性はぺこりと頭を下げる

「はい。私も終わったらそちらに行きます」


二言三言話すと2人は別の目的へ歩いて行った。



1人になったはボストンバッグから内部の地図を取り出し眺めながら歩いていた。


「えっとここ?」
ポケットからデジタルカメラを取り出し指定された場所を写真におさめ地図にチェックを入れた。

先程からこの作業の繰り返し


「慣れないことさせるわね…。ジン」

今はカーディナルとしてこの場所にいる。
がそれでもため息は絶えなかった。


一通り言われていたことをこなし同行者の元へ行こうと地図をしまう。

デジカメと地図を鞄にしまい立ち上がろうとした時

ドーン!!


「なに…?爆発?」

それなりに大きいテーマパークのこの場所でさえ響く爆発音に眉をひそめ頭上を見上げた。

ポケットに入っていたスマホを取り出し素早い手つきで電話をかけ
「ごめんなさい、気になることがあって先に出るわ」
と一言伝え一方的に電話を終える。



「なによ…。あれ!」

観覧車内部から外が一面出来る場所で見回し愕然とした。

燃え上がる倉庫になにがあったのかわからないが
少しだけ不安が過ぎった。

「大丈夫だよね………○○」





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