第11章 キョウチクトウ
「だからこそ。僕は全てを話します。」
ききたくないような聞かなければいけないようなごちゃごちゃした感情にのみ込まれながら
は決断ししっかりと目を合わせた。
「警察庁警備局警備企画課に属している…公安警察と言ったらわかりますか?
潜入捜査はもちろんあの組織の事。ここまで言えば貴女ならわかりますね?」
「スパイ…」
安室透の話を聞き薄々は気づいていた。
ただの警察ではないということ。
それと同時に沖矢昴の言葉が脳裏を過ぎった。
Nocを探している。
キュラソー。組織のNO.2
「Nocを探す。キュラソーが動く…って……」
伝えていいのか不安なまま口走った。
「なっ。貴女はそれをどこで!」
いきなりのの発言に目を見張った。
「今日ジンに呼ばれたの…。Nocを探すと」
「キュラソーが動く……Nocリスト…。
なにがあってもこれから俺と関わらないように。連絡も最小限で。
なにかが起こる気がする。」
ぶつぶつと呟きながら
への心配を心に閉じ込め軽く抱きしめ送りますと囁いた。
最寄り駅まで送ってもらい車を降りようとすると咄嗟に安室を腕を掴まれた。
「やりたいことは聞きません。でも絶対貴女自身を1番に考えて行動してください。必ず」
有無を言わせない強めの口調に圧倒され頷きドアをしめた
遠ざかっていく車を見送りながら反対の方に歩いて行く。
「なにかが起こる…か……。」