第11章 キョウチクトウ
沖矢昴と出会ってからあの日以来
数日仕事に没頭して零のことを考えようとしなかった。
スマホに連絡はなく
仕方ないと首を振るが
そろそろちゃんとしないと…。
と思いがこみ上げる。
ただ会いたいという思いが強かっただけなのかもしれない。
「お疲れ様でしたー」
仕事を終え病院を出た途端に電話がなる
ディスプレイに映されたのは沖矢昴の文字で
「もしもし。昴どうしたの?」
「Nocを探している動きがあります。お気をつけて…」
「え…。
そう、わかった。ありがとう」
沖矢の情報は信頼している
はなにか決心したように電話を切り家路を急いだ。