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この恋の騙し方/安室

第10章 番外編




「ふぅ…」


強ばった体が落ち着きを取り戻し安室を見上げ「ありがとう」と苦笑いする。

「あぁ髪もボサボサで何があったんですか?」

安室は抱き締めながらの髪を整え話すのを待つ

「帰り途中から誰かに付かれてるような感じがあってこわくて…」

胸の中にいるの心臓がまだばくばくっと高鳴るのを感じ
背中をさすりふとエントランスの外を見ると何がが動く気配を感じ目を向けた。

そっと安室はから離れると動く気配の方へ近づき茂みの中ごそごそっと手で探る。

後ろで気にしているに満面の笑みで着いてきた正体を差し出した。

「。この子ですよ」

犯人は目を輝かせてを見上げていた。

「猫ちゃ…ん?」

真っ黒な容姿に耳と足先だけ白い子猫を安室は抱き上げてくすくすっと笑う。

「にゃぁぁ」

が近づき撫でようとすると一生懸命ぺろぺろと手を舐め鳴いた。


「よかった。安心しました」

自然と知らぬうちに笑顔に戻っている表情に安室は安心し抱き抱えて猫を撫でながら
「僕の大切な人を怖がらせないでください」
と呟いた。


猫は物知らぬ顔で再度にゃぁと鳴く

「この子お昼病院で見た子なの…ついてきちゃったのね」

2人で撫でられ気持ちいいのか
猫は目を閉じゴロゴロと喉を鳴らした。


「うーん。仕方ない…私のお家にくる?」

猫は目をぱっちり開け再度鳴いた。

「わかってるのかな?」

「そうかも知れませんね」

と安室は2人くすくす笑いながらマンションに消えていった。





にしても……
まさか貴女が13日の金曜日を気にしていたなんて……?

あー。言わないでください。
怖いものは怖いんです!!

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