第7章 アネモネ
ホテルのクロークに預けた荷物を受け取りトレンチコートを羽織ったのを見てバーボンが口を開いた。
「カーディナル。良かったら駅までお送りします」
問答無用の冷たい笑みを浮かべて安室は発言した。
バレているなぁっと呑気なことを考えながら頷いた。
2人で駐車場に向かい安室の愛車に乗る。
安室はスマホを取り出し慣れた手つきで電話をした
「こんばんは。
えぇ、終わりましたよ。はいわかりました
カーディナルですか?」
安室は予想外の言葉に内心驚くがスマホをに差し出すとは首を傾げて受け取り
「もしもし?」
変わる意味がよくわからないと表情に出しながら話す。
「お疲れ様。どう?お相手は…?」
ベルモットはくすくす笑いながらからかうように聞いた
「……くすっ。完璧でしたよ。ただ公の場に赴くの指示はあまりやめてください。」
呆れ笑いながら聞き受けられないと知りつつお願いした。
「さぁ…?それはどうかしら?出来るのならお願いするかもしれないわね。」
「もう…わかりました。
出来ることなら。スマホ返しますね」
やれやれと首を振りながら安室にスマホを返した。
返されて二言三言話した後通話を終えた。
車を出し走っていると安室は冷たく言い放つ
「。いつからここに?」
は安室の問いににこにこしていた顔が真顔に戻り安室をみて口を開いた。
「今の病院に入ってから、だよ。」
車や服装に確実盗聴器がないのを確信した上で安室の口調が強くなる
「なぜ貴女が…。危険な場所に身をおくんだ!」
心配していると運転している横顔からでもわかった。
でもこれが今の自分で。
なにもかも殺される事も覚悟で組織に入った。
言いたい事はいろいろあるがは唇を噛み締め
「これが今の私だよ…」
とだけ伝えた。
「そうですか…」すぐに冷静になりそれだけを言い安室は運転に集中することにした。