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この恋の騙し方/安室

第6章 ラベンダー




ふぅ…

夜勤を終え勤務先の病院を後にし朝日が眩しく空を見ながら明日の休みの事を考えていた。

「あっ…」

米花町に行ってみよう。
眠さもそんなになく新しい発見が出来そうで「うんっ!」と意気込んだ


米花町。

駅辺りをぶらぶらしていた。

零が今いる町…。
その町を純粋に知りたかった。
それだけの思いできただけなのに思ったより賑わっていて
今日が休日だと気づく。

「お腹すいたなぁ」

朝食をどうしようか悩んでいる時
「お姉さん!!」っと声をかけられ振り返ると

「こんにちは!お姉さん」
とまた呼ばれた。

「あ。この間の…コナン君??」

自然と視線は下にいきこの間見かけたコナンが笑顔で挨拶をした。

少しだけ警戒する
もちろん顔には全く出さない。

「こんにちは。朝早いね!」
いつもの営業スマイルで会話を続け背を近づけるようにしゃがみ込んだ。

「うん。阿笠博士の所に行くんだけれどお使い頼まれたんだ」

「…博士がいるんだ!すごいねぇ…。あ、私の名前は まだ教えてなかったよね。」

「へぇお姉さんなんだ。今日も安室さんの所へ行くの?」

「違うよ、少し米花町を見たかっただけ。今は朝食どうしようかなって」

正直な気持ちを言い手を口に当てくすくす笑った。

「そうなんだ。じゃあさ…一緒に阿笠博士の所へ行かない?」

サラッと誘われ一瞬口篭った。
降谷の他言無用と言われたこと
それでも今の安室という人のことを聞きたくて少しの間悩むが
「うん。いいよ」とすぐに答えた。

「やった!」

「ちょっと待ってね…そこのパン屋さんで朝食買うから」

商店街のパン屋に着いてくるコナンと一緒に入り1番に目に入ったのはパンでもなくあるメニューで

ポアロウエイター直伝ハムサンド!!
ぜひポアロにも足を延ばしてください。(^O^)

と書かれていた。

「ポアロ……」
ぼそっと呟くと透かさずコナンが
「安室さん直伝なんだよ」

とメニューに視線を向けたまま教えた。

「そうなんだ。ポアロでもいろいろしてるんだね」

素直にすごいと思う。
あの人が許すまでは私はこの日常にいたい

パンを選び待っていたコナンの方に早足で戻った。
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