第6章 仲直り!
「そんな血濡れた手でルナに触らないでよねっ!?」
近寄ろうとしたら…
紅覇は私の横を一瞬で通り過ぎて、ジュダルの目の前に行っていた。
ガッ!と、耳障りの悪い音が聞こえて…
私はすぐに後ろを振り返った。
すると…
「まだ許したわけじゃないんだからねぇっ?ジュダルくんっ」
『っあ…こう、はっ…!』
いつの間にか、少し大きくなっていた如意練刀が、ジュダルの杖とぶつかり合っていた。
やだっ…やめてよっ!
『紅覇っ、ケンカしないで!』
「何でっ?ジュダルくんがお前に何かしようとしてたから、守ってあげてるだけだよぉっ!!」
『違うのっ!ジュダルは何もっ…』
どうして、思い通りにいかないんだろう…。
私はただ、みんなが仲良く過ごせれば…それだけでいいのに…。
何で思い通りにいかないの…?
心と体を震わせたまま、視界が歪んでいく。
…こんな、自分が嫌い。
大嫌い。
何もできずに、ただ自分の両手を握って…
紅覇とジュダルを見つめる。
「おいルナ、これでどうやって仲直りしろってんだっ?」
そんなジュダルの声も……聞こえていなかったかもしれない。