第3章 手と手を繋いで/視点違い
「佐助くん、手を出してもらっていい?」
「手を…?」
「うん」
「こうかな」
"癒す"なんて おこがましいけれど
何かをしてあげたい一心で、思わず佐助くんの手を取った。
「こうすると、ちょっと安心しない…?この間、私も佐助くんにしてもらった時すごく安心したんだ」
私の手では覆いきれない大きな手を、両側からそっと包む。
以前 何気ない雑談をしてた時、『戦の後は気が滅入る』って、苦笑いで話してくれたことがあった。
その戦の後にわざわざ逢いに来てくれたってことは……
もしかして、私を頼って来てくれたのかな…?なんて……
……ねぇ佐助くん、
私、もうちょっとだけ踏み込んでもいい?
もうちょっとだけ…
佐助くんの心に触れてもいい……?
「つらい時は隠さなくて大丈夫……」
違ってたらごめん。
「大丈夫だからね……」
少しの間だけ、こうさせて…ーーー