第9章 真夏の個人授業〜教え子の甘い誘惑〜/R18
「…にしても蒸し暑いなぁ」
「そうだな。俺も動いたから暑い」
「ふふ、ちょっと休憩しよっか!あ、お茶いれるね」
雨のせいで窓を開け放つわけにも行かず、部屋の中が蒸し蒸ししてきた。
肌には じっとりと汗が浮かび上がっている。
「はい、佐助くん お茶どうぞ」
「ありがとう」
あらかじめ水差しに入れて冷ましておいてくれたお茶をもらい、休憩する。
休憩の間、莉菜さんは俺の汗が引くまで団扇で扇いでくれていた。
こういう優しい気配りにはグッと来るものがある。
「莉菜さん。雨の日って… いつもだいたい何してる?」
「え?そうだなぁ」
俺が話を振ると、莉菜さんが考え込む。
「仕事がある日は仕事に行くし… 部屋を掃除したり… あと、仲良しの友達が居るんだけど、その子とお茶しながら話したり!」
「ああ、えっと… お晴さん、だっけ?」
「そう お晴ちゃん!佐助くんは?何してるの?」
「俺は雨でも関係なしに外で鍛錬してるかな。鍛錬がない時は部屋でワームホールの研究をしたり読書をしたり」
「読書かぁ。いいなぁ、私も読書出来たらな〜」
そうだ。
莉菜さんはこの時代の字を読むのが苦手なんだったな。
「まだ崩し字には慣れない?」
「うーん、前より少しは読めるようにはなったけど」
「そっか… じゃあ もし良かったらだけど、今から一緒に字の読み書きを練習してみる?」
「えっ!いいの!?」
「もちろん」
「嬉しい!ありがとう佐助くん!」