第2章 天邪鬼とツンデレの違い〜家康・幸村〜
次の日の朝、あかりは昨日の件が引きずり、行く気では到底なかったが、幸村との約束を無下にするわけにもいかず出かける支度をしていた。
(はぁ…。気分が上がらないなぁ…。でも、せっかく幸村が誘ってくれたんだし…。あ、化粧でもすれば少しはマシになるかな…?)
早速あかりは今日着た小花柄の薄桃色の着物と合わせた化粧をし始めた。
(白粉してから、頬紅は薄ピンクで、唇は少し濃い赤にしよ。髪は…ハーフアップのお団子にあの簪を刺してっと。)
最後にあかりは鏡で確認して、
「んっ♪上出来!」
少し気分も上昇した気がした。
(昨日のことは気になるけど、今日は楽しもう。うん、それがいいよね。)
気づけば、もう時間だったので少し急いであかりは城下へ出ていった。