第2章 天邪鬼とツンデレの違い〜家康・幸村〜
どんっ…!!
あかりは家康を突き飛ばした。
あかり「な、、んで」
家康「…あかりが悪い」
あかり「っ!!」
あかりは恥ずかしいやら、悔しいやら、怒りやら、たくさんの感情で頭がいっぱいになった。
あかり「急に口付けてきた人が何言って…っ」
家康「…別に、大した意味はないから。」
ついに、あかりは涙まで出た。
あかり「もう知らないっ…!」
家康「あかりっ…!」
あかりは家康の部屋から急いで出ていった。
家康「………ごめん。」
家康が1人部屋に取り残され、ぽつりと呟いた。
頃合いを見てさっきの女中が声をかけた。
女中「…家康様。」
家康「…何」
ぶっきらぼうに家康は言った。
女中「私は女ゆえ、家康様のお心を全て理解するのは難しゅうございます。」
家康「…何が言いたいの」
女中「つまり、あかり様の女心はそれなりには分かっているつもりです。…たまには家康様の真実の言葉を出さねば、伝わらないこともございます。」
家康「…」
女中「…出すぎた真似をお許しください。では、これで失礼致します。」
女中が下がろうとした時、ぽつり…と聞こえた。
家康「…あ、ありが、とぅ…」
女中はにっこり微笑んだ。