• テキストサイズ

暗闇の蕾【文豪ストレイドッグス】

第1章 月に吠える


中也が視線を向ける先に、二人の少女はいない。
驚いて入り口をみると、そこには
力なく崩れる葉月と葉月を支える葉琉の姿があった。

「ーーッ!……信じられない…私たちの世界が…!」

葉月は先刻の事態に思考回路が停止していた。

「しっかりして!葉月!
このままじゃ私たち殺されちゃう!」

葉琉は必死に葉月の肩を揺する。

「……どーなってンだ?こりャ!?」

中也も訳が分からず太宰の返答を待つ。
太宰は微笑みながら二人の少女に声を掛けた。

「君たちは殺さないよ。
それに、君たちにも私たちを殺す理由はない。」

葉琉はキッと太宰を睨みつけ叫んだ。

「ポートマフィアがお父さんとお母さんを殺したンでしょ!?」

「それは違うよ。」

太宰は答える。

「君たちのご両親を殺した輩なら、私たちポートマフィアも追っている。何せ、君たちのお父さんはポートマフィアの準幹部だったのだから。」

「……は?」

葉琉は信じられないような驚きを滲ませた顔で太宰見た。
/ 280ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp