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暗闇の蕾【文豪ストレイドッグス】

第3章 【SS】中原中也の幹部昇進祝賀会


本部に着き
姐さんが待っているという部屋に向かった。

コンコンーー

「姐さん。荷物取ってきました」

「中也か。入れ」

姐さんの返事のあと
中也は扉を開けた。

その瞬間ーー


パンッーーー

破裂音と共に紙吹雪が舞った。

中也はきょとんとしている。

部屋の壁には
【中原中也幹部昇進祝賀会】の文字
真ん中には沢山の料理とケーキ
先程の破裂音をさせた犯人は
先刻に私が声をかけていた黒蜥蜴の三人と芥川くん、
姐さんが呼んでくれたのか、首領とエリス嬢まで来ていた。

「何を突っ立っておる。早く中に入れ」

姐さんの言葉で我に返った中也は
ゆっくりと中に入って行った。

「チューヤ!おめでとう!」

エリス嬢が中也にアタックした。
少し足元が揺らいだが
エリス嬢を受け止めて
「有難うございます」と笑顔で答える中也。

「姐さんも、首領まで。
芥川に黒蜥蜴までいンのかよ」

中也は驚いて辺りを見回した。

「どうじゃ中也。
お主の祝いと聞いて
これだけの者が集まってくれたのじゃ。
この生業でこの様なこと、滅多にないぞ。
此れは全て、お主の人間性が築き上げた
敬意と信頼の賜物よ。
心して受け取るのだ」

「姐さん…」

「あと、その荷物じゃが
全て私達からのプレゼントじゃ」

ニッコリと笑う姐さんに
中也は今まで集めて回った荷物を見た。

「今回の計画は
葉月も手伝ってくれてのう。
いい部下を持ったな。
感謝するのだぞ」

中也は後ろに立っていた私に振り返り

「有難うな」と、笑ってくれた。
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