第2章 黒の時代
あれ以来、中也には会っていなかった。
凄い心配してくれてるんだろうな。
そんな事を思い扉を開けた。
「おはよう。中也」
中也は驚いた表情で私を見たが
直ぐに安心したような表情でおはようと返してくれた。
「何だ元気そうじゃねェか」
「色々とご心配をおかけしました。
中也は…嬉しそうね」
中也は解るか?と得意げな表情で言った。
「何たってあの青鯖が消えた記念だ。
これが喜ばずにいられっか!
っと……悪ィ」
中也は私の顔をみてバツが悪そうに謝った。
「もう、大丈夫だよ。
それにね、葉琉にはちゃんと会えたの」
私はそう言って目を細めた。
あの夜を思い出すように。
「……だから、もう大丈夫」
私を心配そうに見つめていた中也は
「……そっか」
といった。