第2章 黒の時代
首領の部屋を後にし、私と太宰さんは執務室に戻った。
机にある少ない自分の荷物をまとめた。
「少し早いけどやる事もないし終わりにしようか」
太宰さんは私のほうへやってきて声をかけた。
「太宰さん。私がいないからって書類サボらないでくださいね!
自殺も程々にして下さい!
葉琉一人じゃ対処しきれませんよ」
「最後の最後に手厳しいね。君は」
太宰さんはヘラヘラと笑いながら「善処するよ」と云った。
「葉月ちゃんも、中也に何かされたら何時でも駆け込んでおいで。怒り爆発で飛んでいくよ。葉琉ちゃんが」
二人の笑い声が執務室に溢れた。
「では。今まで有り難うございました!」
私は満面の笑みで太宰さんの執務室を後にした。
太宰さんは笑いながら手を振っていた。