第2章 黒の時代
コンコンッー
首領の部屋の扉をノックする。
「首領。太宰です」
「あぁ。入り給え」
直ぐに返答があり、私と太宰さんは首領の部屋へ入った。
「ーーーーー以上が任務の報告です」
太宰さんの任務報告が終わった。
「ご苦労だったね。太宰くん。葉月ちゃん。
ところで……葉月ちゃんは今日で太宰くんとは最後だったね。
君も葉琉ちゃんもよく頑張ってくれているね」
首領は趣味のせいか二年前からちゃん付けで呼び始めた。
葉琉はこの間、太宰さんが幹部に上がることが決まった時に
中也さんと一緒に準幹部になっていた。
「少し時期はズレてしまったが葉月ちゃんも昇進させてあげたい、太宰くんから打診があってね。
私はそれを認めることにしたよ。
おめでとう。これからは君も葉琉ちゃんと同じ準幹部だ」
首領の言葉に驚いた私は慌てながら頭を下げた。
「精一杯!務めさせて頂きます!
太宰さんも、有り難うございます!」
太宰さんはいーえ。と云って微笑んでいた。
首領も軽く頷いて応えた。
「期待しているよ」