第8章 三組織異能力戦争
中也と入れ替わりで部屋に入って来たのは樋口だった。
「葉月さん、準備が整いました」
「じゃあ、私達も行こうか」
葉月は樋口を連れて部屋を出た。
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「芥川君は無事成功した様だね。敵拠点攻略は何時だって心踊るねえ」
御機嫌の首領は通信機で次の司令を出した。
「早速次の奏楽だ。準備は佳いかい?」
『完了しています』
「そちらは探偵社を粉砕するに十分な戦力規模だ。とびきりの旋律を期待しているよ」
首領は一度通信を切り、別の人物へ通信を繋げた。
「暫くしたらそちはも動き出すだろう。君の気配を感じれば彼も無視出来ない筈だ」
『心得ております』
「此方も数多ある演奏者の中からとっておきを出した。まだあの子を壊されては困るからねえ。期待しているよ」
『承知致しました』
通信が切れ、首領はまた笑みが零れた。