第8章 三組織異能力戦争
葉月は一人、最上階の部屋に戻って来た。
「失礼致します。萩原です」
「葉月!」
扉を開けると同時にエリスが飛びついて来た。
「今日は此処にいるんでしょ?遊びましょう!」
「だめだよ、エリスちゃん。葉月ちゃんは仕事があるんだ。
葉月ちゃん、その機器は好きに使ってくれて構わないよ」
首領の指した先には先刻までは無かった机とパソコンが準備されていた。「失礼致します」と告げ、その机の前に座った。
『此方××地区。発見しました』
「萩原、了解です」
葉月は巧みにパソコンを使い、××地区の防犯カメラの映像を映した。そして、インカムで別の人物に連絡をとる。
「中也さん、広津さん、此方萩原。××地区にて発見との情報です。至急向かってください」
『了解』/『了解致しました』
その様子をを黙って眺めていた首領は「却説」と言って立ち上がった。
「我々も向かうとしようか」
「判りました」