第4章 西方組織抗争
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「萩原さん、この建物の制圧終わりました」
「判りました。では移動しましょう」
私達が隣のビルに移動しようと外に出た時だった。
ガシャーンーー
上から凄い勢いでヘリが落ちてきた。
「!?……中也…さん?」
よく見るとそのヘリの上には中也がいた。
「お?葉月、生きてたか」
中也はニヤリと笑った。
そして、ヒラリとヘリの上から降りた。
「これ、何ですか?」
「あ?ここの首領だ」
「…うぇぇぇー」
「そんなに厭なら見なきゃいいだろ」
「中也さんが私の目の前に落としたんじゃないですか!
其れはさて置き、此れが首領と云うことはあとは残党ですか?」
「だな。後は俺が指揮を執る。手前は寝てろ」
中也はくるりと翻り自分が元いたビルへ入ろうとした。
「待ってください!私が行きます!」
私が中也に近づくと中也は私の方へ向き直りそっと私のお腹ら辺を押した。
「ーッ!?」
押された所から全身に激痛が走り立っていられず中也に凭れ掛かる。
「無理するな。手前が一番重傷なんだ」
中也は構成員を呼び、私を預けて残党の殲滅に向かった。
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ーー数週間後ーー
「中原幹部!××地域で残党が暴れているとの情報です」
「あ?まだ残ってたのかよ」
中也は帽子を被り、立ち上がる。
「お早う御座います」
「!なんだ葉月、もう復帰していいのかよ」
予定より早く戻ってきた部下に中也は驚きと呆れの声で言った。
私は颯爽と自分の席に座り、書類の整理を始めた。
「激しい運動をしなければ大丈夫だそうです。
なので、残党の殲滅は中也さんにお任せしますね!」
にっこりと笑うと中也もつられて笑った。
そしてそのまま残党の処理に向かった。