• テキストサイズ

暗闇の蕾【文豪ストレイドッグス】

第4章 西方組織抗争


その夜、私達は拠点を移動した。
潜伏していると思われるビルは此処から二粁程離れた所だ。
私は拠点の屋上に上がり、敵拠点の周辺を確認した。
廃ビルや空き家が密集している地域だ。
民間人は居ないようだ。
辺りを敵の下っ端だろうか、二人一組で行動している。

「葉月。様子は如何だ」

「あ、中也さ、中也。ゴロゴロいるよ。面倒くさいからあそこら辺一帯更地にしてくれないかな」

「手前は相変わらず物騒だな」

中也は呆れたように言った。

「それで、出来そう?更地」

「……【汚濁】が使えれば行けると思うぜ」

「それは困った。【汚濁】を使われたんじゃ止める手段がない」

私は双眼鏡を覗きながら淡々と答えた。

「なら、あの辺一帯に上から機関銃っていうのは如何ですか?
あ、大砲級でもいいよ」

中也は深い溜息を吐いた。

「ンとに物騒だなぁ。好きにしろ莫ー迦」

そう言うとヒラヒラと手を振って建物の中に戻って行ったら。
私も立ち上がり、準備の為に建物の中に入って行った。
/ 280ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp