第4章 責任感(田中龍之介/単発)
結局、龍はイくまで本能のまま腰を振り続け。
私の一番深い場所で果てた。
余韻でビクビクと痙攣していた自身が収まって、ナカから異物が抜き去られる。
「ホンットーに、スマンかった!」
その次の瞬間には、土下座に近い勢いで頭を下げられた。
意味が分からない。
「こ、こうなったからには、責任を、だなぁ…。」
「何の責任?」
話を続けられても、やっぱり分からないもんだから、目をパチパチと瞬かせて問い掛けた。
「ほら、アレだよ。」
「ドレだよ。」
分かっている前提で言われても困って、即座に突っ込みを返す。
察せていない私が悪いのかもだけど、何の責任をどうしたいのか、検討も付かない。
「ほら、その…オヤゴサンにゴアイサツ?りこサンを下さいって、しねーと…。」
それは、気が早すぎる展開である。
今時、初体験しちゃったからって、そこまで考えるなんて堅物すぎだ。
それなら、もしかして…。
「龍、手を繋いだから責任取って付き合ってる、とか?」
浮かんできた疑問が口からそのまま出た。
「初めは、そうだったけどよ。今はりこ以外考えてねーよ。それじゃ、ダメか?」
言いづらそうに返される言葉。
でも、あまりショックは受けなかった。
「ダメとか言える訳ないじゃん?私も、あの時まで龍を意識した事なんか無かったんだし。」
「おぉ!そうか!」
許しを与えると、龍に抱き締められる。
さっきまで、もっと深い関係になってたのに、こっちの方が余程ドキドキした。
きっかけは、責任感でも、何でも良い。
今は、ちゃんと好き合えている事を、分かってる。
だから、最後まで責任を持ってお付き合いする事を誓います!