第3章 祭りの夜に(黒尾鉄朗/単発)
私の反応を確かめるように、軽く触れるだけのキスを繰り返す。
どうすれば良いかなんて分からなくて、背に回した手でシャツを掴んだ。
それが、何かの合図になったようで、手のひらが横腹を撫でて裾まで下りる。
肌とシャツの隙間に添って、手が中に入ってきた。
シャツが捲られて、すぐに晒された胸元に唇が落とされる。
「…んっ!」
触れられた部分が熱を持って、身体の芯から痺れていった。
「気持ちい?」
黒尾さんの口角が上がっている。
答えなくても、反応だけで分かっているようだ。
「…それとも、良くない?止めるか?」
そのクセ、口は意地の悪い事を吐いてきて。
ブラの布地を一撫でして手が止まる。
「きもち、いい…です。」
中途半端に止められるのは辛くて、声に出す。
恥ずかしくて、顔に血が集まった。
対象的に黒尾さんは満足そうな顔をしている。
手の動きが再開したかと思うと、ブラのストラップに指を引っ掛けてずらし、胸の頂点を露にした。
直接は触られてもいないのに、そこはすでに興奮で立ち上がっていて。
それだけでも羞恥心で頭が一杯なのに、見せ付けるように舌先で転がされる。
見ていられなくなって、視線を空の方へと向けた。