第22章 口寄せをインチキとか、まるで夢がないね
なんで私だけ着物?と思いつつも、
私達は…某県の山中に住んでいる、
口寄せを得意とする"娑羅 志奈"と言うお婆さんの元へ向かい歩き始めた。
ところが…
志奈お婆さんは口寄せで大変有名らしく、
山道だというのに…
志奈お婆さんに逢いにいく人々で賑わっていた。
「ねえねえ…あの子……着物だよ」
3人の中で私だけ和装なので、
なんとなく良い意味でも悪い意味でも浮きまくりだ…
「杖なしで、しかも着物でって……
なんかすごいね……」
「しかも両側のイケメンで固めてる!」
黒
「おい魅菜、大丈夫か?顔真っ赤だぞ??
疲れたなら少し休むか??」
そんな周りの人達の視線を気にし過ぎる私に、
黒さんが話しかけてくれた。
魅菜
「ううん…大丈夫です(*´ω`*)💦」
九尾
「ここからは少し傾斜がキツくなる。
私が抱いて行こう。」
すると九尾さん…
私を軽々抱き上げて歩き始めた。
黒
「あっ!俺の嫁なのに!!!」
九尾
「早いもの勝ち…さ。」
黒
「チッ…( *`ω´)」
それから何人…何十人もの人間を追い越し、
正午前に志奈お婆さんの家の前に到着した。