第20章 隣の畑は奇妙に見える
急に魅菜と2人きりになる俺…
魅菜
「私も帰ろ…」
魅菜は俺を置いて歩き出す。
黒
「まっ…まてよ!俺も帰るってば!」
魅菜
「うん…」
あんなに仲よかった俺たちの間には、
ナイアガラの滝よりももっと深い溝が出来てしまったようだ。
魅菜の横顔を見ると、
右頰がまだ少し赤くなっている。
黒
「そう言えばさ!
今日…俺…何処に行ってきたか分かる!?」
魅菜
「どこかなぁ…」
黒
「これ買いに行ってたんだ。」
本当はもっと違う時に渡そうと思っていたけど、
たまらず俺は胸元から"ある物を取り出す"
黒
「えと…左手の薬指だったか?
ほら出してみ?」
クロウさんに聞いた。
人間は結婚すると薬指にリングをはめると…
魅菜
「……はい」
魅菜は白くて細い指を出した。
黒
「魅菜…嫁になってくれてありがとな。」
そう言って指輪をはめてやった。