第20章 隣の畑は奇妙に見える
金太郎さんと繋いでいた手に汗を感じ始めた頃…
気付けば正午になっていた。
魅菜
「金太郎さん、今日はありがとうございました(*´ω`*)ノ
そろそろ私…帰りますね。」
金太郎
「………」
(あれ?聞こえなかったかな…)
金太郎
「あの、嫁さん…」
魅菜
「はい?」
金太郎
「…実はオラのおっかぁの具合がよくねぇ……
飯…作ってやってくれねぇか?」
魅菜
「え?お母様の具合が??」
(金太郎さん1人暮らしだと思ってた(´⊙ω⊙`)違うんだね…)
でも私は黒さんに言われた事を思い出す。
魅菜
「…ごめんなさい金太郎さん。
黒さんに家の中にお邪魔しちゃいけないって言われていて……
あの、もし良かったら…
今、うちで食事を作ってくるのでそれをお母様に……」
"ギュッ…'
(ッ!?)
金太郎さんの私の手を掴む力が強くなる
金太郎
「…良いから大丈夫だから……」
魅菜
「で、でも黒さんに…(;´д`)」
すると金太郎さんは私にの耳元で囁いてきた。
金太郎
「嫁さん…ところで旦那さん何処に行ったか知ってるか?」
魅菜
「え?」
(そう言えば何処に行ったんだろ?聞いてない…)
金太郎
「…近所の亀に聞いたんだが…
どうやらまだ雪女のお雪さんの所へ足しげく通ってるらしい…
貴女という嫁さんが居ながら……」
魅菜
「!?」
一瞬、あいつならやりかねないと思った自分と…
嫁に迎えてくれたあの夜から、
すっかり私を大切にしてくれている黒さんを信用している自分がいる。
魅菜
「金太郎さん…黒さんは、
そんな事…絶対にしないと思います…
亀さん、きっと見間違えちゃったんですよ。
嫁だから…分かるんです(*´ω`*)
だから心配しないで下さい。」