第13章 子捨て妖怪
【黒視点】
クロウさんに連れられ家から出た。
外はすっかり雨が止んで虫が鳴いている。
クロウ
「あの赤ん坊…俺の子なんだ…」
黒
「は?」
クロウ
「ピエロ族の女と一度だけ関係を持った時に出来たらしい…
子育てに疲れ…俺が頻繁に出入りする黒の家の近くに捨てたと…」
(そうか!★の印はあっても涙マークが無かったのは…)
黒
「……」
クロウ
「知らなかったとは言え、
俺はあの子の父親…育てていこうと思ってる。
だがまだあの子には母親がいないと……」
黒
「ダメですよ!ブスを巻き込むのは…
ブスにもブスの未来があります!」
クロウ
「分かってはいるが…助けてくれそうなのは魅菜しかいないんだ。」
(汚ねぇ…あのクソガキを使って魅菜を娶るつもりかよ!)
黒
「乳ならババアのでも構わないでしょう!?
クロウさんの容姿なら声をかけたらホイホイ…」
クロウ
「俺も魅菜を愛している。」