第11章 視野
クロウ
「さあ、俺の近くに…」
ベットの横に立っているクロウさんに呼ばれる。
魅菜
「はぃ……」
私は下を向きながらクロウさんのそばにいく。
(クロウさん…なんだか怖い……)
クロウ
「………」
"バフッ"
そして私はベットの上に押し倒された。
魅菜
「(;´д`)」
そしてクロウさん私の上に覆いかぶさってきた。
クロウ
「ヴァンパイアは人間を好きにならないなんて誰が言ったんだろうね?」
魅菜
「え?」
クロウさんの血のような赤い瞳が私を見つめている。
クロウ
「…でも…俺もつい最近まではそう思っていたんだ。」
魅菜
「あの…クロウさん?💦」
そしてクロウさんが私の顔を横に向かせる。
クロウ
「…人間は卑怯で…身勝手で……つくづく哀れだと言うのに……
こんなに愛おしいと思ってしまう。」
そして…首筋の辺りを人差し指と中指で撫でてきた。
(こそばったい:(;゙゚'ω゚'):)
クロウ
「魅菜…あの奥にいた助けを求めていた男は、
人間界の夜の山で自殺に失敗して、
自分の力では死ぬ事が出来なくなってしまった人間なんだよ。」
魅菜
「え?」
クロウ
「一度でも自分の命を粗末にしようとした奴を助けたいなら…
代わりにお前の"この首筋に噛み付く"けど良い?」
(え!?💦)
クロウ
「そんな覚悟も出来ないなら…」
魅菜
「良いですよ!」
私は震える声で叫んだ。
だってあの男の人が私に助けを求めて来たって事は、
"死にたくない"と思っている証拠だから…