第3章 甘いカステラ
「おまたせいたしました……?」
さっき呼び出しをしたので、店員さんが来てしまった。今の状態は、焦凍くんが入り私の隣に座っていてそれを見てチャージズマさんは驚いて尻もち付きそうになりそれをみて爆豪さんが大笑いしている状態。1番の被害者は店員さんだ。
「あ、シーサーサラダ1つお願いします……。」
「か、かしこまりました!シーサーサラダ1つでよろしいでしょうか!」
「はい。」
ごめんなさい、本当にごめんなさい。逃げるように店員さんは行ってしまってそれにも大笑いする爆豪さん。
というか、焦凍くんと会いすぎじゃない!?
「来なかった、のか?」
「来なかった……て、あまみ?うん。今日は、爆豪さんと食事する約束していたんだ。」
そう言うと「そうか。」なんて納得してないように言い、私を立ち上がらせて手を繋がられた。
驚いて「は、はい!?」と女あるまじき声を出してしまったけれどそれはしょうがない気がする。焦凍くんが悪い。
「爆豪、借りるぞ。」
「勝手にどうぞ、2度と帰ってくるな。」
「爆豪さん!!」
そうして、鞄を持ち連れ出されてしまった。エレベーターに乗り、着いたと思えば居酒屋の外から離れた場所。
ど、どういうことですか……?
「焦凍くん!!どうしたの、一体!」
どこに行くのか分からなくて、そして表情が見えない。次第には怖くなって声をあげた。すると焦凍くんはやっと止まってくれて私の方を見る。
「何かあったの?もしよければ、聞くよ?」
「……すまねぇ。」
謝られて、渡されたのは袋。その袋を受け取り、中身を見るとそこには美味しそうなカステラが2切れ入っていた。
もしかして、これを届けに……?でも、さっきの場所で上げれば良かったじゃん。
「カステラ……?どうしたの。というか、貰っていいの?」
「……食わねぇのか。」
「え、食べるけれど。でも、どうして?」