第3章 甘いカステラ
「普通に事務所の呑み会だけど……て彼女可愛いねぇ!」
「は、はい……?」
急に本場のナンパをされた。「連絡先交換しない?」と言われてこのヒーロー本当にチャラいということに気が付く。スマホを取り出し、一応連絡先交換しておいた。
「この女はやめといた方がいーぞ。」
「なっ……!酷いですよ、爆豪さん!」
こっちは良くして上げているのに、もう一回足を軽く蹴ると今度は仕返しがあり足を踏まれた。本当に売られた喧嘩は買う男性だね。
「すげぇ、仲良い……。恋人というより、家族?」
「うーん、友達なんですけれどある……むぐ!」
口には大きな手で覆われて、その大きな手は爆豪さんだ。ほっぺを手で潰しにかかっている。
「言っても殺す、その話題に触れても殺す!!」
「は、はい!!」
そう言うと手を外されて、ほっぺが無くなってないかほっぺを触る。良かった、無くなってない。本当に乱暴者なんだから。チャージズマを見ると爆豪さんの隣に座りこんだ。
「おい、行かなくていいのかよ。」
「もう少ししたら行くー。ていうか、聞いてよ!今日の呑み会は合同でやるらしくて……。」
合同……?ヒーローとか何か一緒にやり遂げだら合同で呑み会とかある感じなのかな?
メニューを見て、サラダを頼もうと呼び出しボタンを押そうとするとチャージズマが私の方を見てニコリ笑いかけた。
「遅れてだけども、ショートが来るっぽいよ。」
「は、はい!!??」
呼び出しボタンを勢い良く押してしまい、指がすごく痛くなった。そんな姿を見て、何かを悟ったのか「まじかよ、趣味わりぃな。」と爆豪さんがそう一言を言った。