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月の囁き

第8章 曖昧な関係


「ちょ…っと待っててください!!」

そう叫んで部屋にこもること40分


不慣れなメークを頑張り
不器用なりに髪のセットもした


デート用にキレイな服に着替えて


ドキドキしながら扉を開けると
そこには


いつもと変わらない
ジーパンにTシャツ姿のすばるくんがいて


自分はこんなに頑張ってこれなのに



いつもと変わらない姿で

だれよりも素敵に見えてしまうことが


なんだかちょっとずるい…

なんて思ってしまう笑



待ちくたびれたみたいに


「もう行けんの…?」


そう言って振り向くすばるくんに

ブンブンと勢いよく首を縦に振ると



「はい…お手笑」


そう言って可笑しそうに笑いながら

私に向かって右手を差し出す…




目の前に伸びた手に

恐る恐る左手を乗せると



「よく出来ました笑」


そんな声と一緒に

ギュと握られる手に



懲りもせず

激しく暴れまわる心臓は




今日という特別な1日を


無事に終えることが

出来るんでしょうか…涙


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