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月の囁き

第8章 曖昧な関係


次に私が目を覚ました時には

いつもと変わらず
私の体はしっかり暖かい布団の中に
収納されていて


その中でいつもと違うことがあるとすれば


いつも私が目を覚ます頃にはいない

すばるくんが



まだ私の隣にいて


どうやら眠っていた私の顔を

じっくりと観察していたことだ…汗



そんないつもと違う状況に戸惑いながら


「お…はよう…ございます…」


そう掠れた声で言うと


すばるくんは無言のまま

私の目の前にペットボトルの水を

差し出してくる…



「ありがとう…ございます」



そう言ってゆっくり体を起こし

訳もわからず促されるまま

差し出された水を喉に流し込んでいると



そんな私に向かって


「今日は…丸一日オフやから…

デートでもするか…?」


なんて…

驚きの言葉を投げかけてくる



衝撃のあまり

口から水を吐き出しそうになりながら



「デート?

デートって…あのデート…!?」



同じ言葉を繰り返す私に



「何やねん…嫌なら別にええけど…笑?」



なんて意地悪に顔を背けたすばるくんは



「行きたいです!!

絶対に行きますから!!」



なんて慌てて叫ぶ私を見て



満足そうにニンマリと笑った…
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