第4章 猫になりたい
「よし…やってやるさ…!!」
なんて…
信ちゃんがいなくなったソファーで
1人気合いをいれていると…
「まーた一人言か…(笑)」
なんて笑い声がして
私の隣にすばるくんが腰を下ろす…
お風呂上がりのすばるくんは
少し濡れた髪や
ユルく着たTシャツから見える鎖骨が
女の私から見ても
色気の塊で…
体からはふわりと石鹸のいい匂いがして
ついその姿に見とれていると
「どんだけ見んの…(笑)?」
そう言ってすばるくんは手を伸ばし
ふわりと私の目を塞ぐ…
「あ…す…すいません…(汗)」
そう言って慌てて
謝ると…
「お前は…発情期の猫か(笑)」
そんな笑い声と一緒に
私の目からすばるくんの手が離れ
すばるくんの笑い顔が
私の目に飛び込んでくる…
その笑顔に引き寄せらるように
すばるくんの太ももに
手を伸ばし
驚いたように
私を見るすばるくんの顔に
さっき信ちゃんが私にしたように
顔を近付けてみる…
ゆっくりとまばたきをし
すばるくんの目を見つめると
すばるくんの瞳の中に
私の顔が映っていて…
好きな人の目に映る自分
それは…
どこか不思議で
どこか神秘的で
胸がどくんどくんと静かに
でも力強く高鳴った…