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月の囁き

第4章 猫になりたい


「はぁ…なかなか上手くいかないもんだ…」


洗面所で顔を洗いながら

ポツリと呟いたそんな独り言に



「それはあれや…

お前が下手くそすぎんねん(笑)」



なんていきなり"ぽん"という音と共に

私の隣に現れた天使の信ちゃんの声に



「わぁ!!

びっくりしたなぁ…もう…

いきなり現れるの禁止!!」



なんて驚いて叫ぶと…



扉の外から


「何を一人で叫んでんねん!?」


と不思議そうに問いかける

すばるくんの声が聞こえてくる…




「な…なんでもないです(汗」」



そう慌てて返事をしながら

隣で可笑しそうに笑いを噛み殺す

信ちゃんに


「信ちゃんのせいですよ?」


そう文句を言ってみたものの

そんなことは気にもせず



「お前なぁ…

せっかく一緒に住めるんやから

あいつが寝てる間に夜這いするとか

さっさっとやらんかい!!」



なんて信ちゃんは

私のおでこをぺしりと叩く…(涙)



叩かれたおでこを擦りながら


「こ…これでも経験値が無いなりに

頑張ってるんです!!」



そう唇を尖らせて文句を言うと


信ちゃんは私のほっぺたをつまみ

尖らせた唇に顔をぐいっと近付けると




「経験値が足りへんなら

俺で一回試しとくか(笑)?」



そう言って

にんまりと笑った…
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